こどもの最善の利益を中心に | 離婚後も親子のつながりを守る社会へ | 共同親権時代に必要な自治体政策
【日本は遅れている】
共同親権時代に必要な“こども中心の政策”とは

大東市議会議員 中村はるき
共同養育
学校ガイドライン
親子交流
行政の縦割り打破
近年、SNS上でも「離婚後にこどもと会えなくなった親」「親子交流が途絶えたまま養育費だけが求められる親」「一方の親との関係を事実上失ったこども」など、離婚後の親子関係をめぐる深刻な声が多く見られるようになりました。
もちろん、養育費はこどもの生活を支える大切なお金です。一方で、こどもが一方の親と突然会えなくなり、親子の関係が断絶してしまう現実も、決して見過ごしてはなりません。
本来、離婚後に最も守られるべきなのは、親の感情でも、親同士の勝ち負けでもありません。
守られるべきは、こどもの人生です。
● 日本は、離婚後に親子関係が断絶しやすい国
日本では、離婚後にこどもと一方の親との関係が切れてしまうケースが少なくありません。
- こどもと会えなくなる
- 学校行事に参加できなくなる
- 進学先や在籍校の情報が得られない
- こどもの成長記録を共有できない
- こどもの意思が確認されないまま親子関係が断たれる
こうしたことが現実に起きています。これは単なる「家庭内のもめごと」ではありません。
こどもの育ち、教育、福祉、心の安定に関わる、明確な社会課題です。
● 離婚は“個人の問題”ではない
日本では、離婚や別居後の親子関係について、長い間「家庭の問題」として扱われてきました。
しかし、こどもから見ればどうでしょうか。
親が離婚しても、こどもにとって父は父、母は母です。親同士の関係が終わったとしても、親子の関係まで当然に終わるわけではありません。
にもかかわらず、今の日本の制度や行政対応は、離婚後のこどもを支える仕組みが十分とは言えません。
問題は、行政の縦割り
- こども福祉
- 学校教育
- 家庭問題
- DV・虐待対応
- ひとり親支援
- 司法・調停
これらがバラバラに動いており、こども一人の人生を一体的に支える仕組みになっていません。
その結果、親の対立が激しいケースほど、こどもの声が置き去りにされてしまいます。
● 今の制度は「親の都合中心」になっていないか
離婚後の親子関係を考えるとき、最も大切なのは、こどもの意思とこどもの最善の利益です。
しかし現実には、
- 同居している親が嫌がっているから
- トラブルになりそうだから
- 学校が巻き込まれたくないから
- 行政として判断しにくいから
という理由で、こどもと別居親との関係が簡単に制限されてしまうことがあります。
しかし、具体的な危険性がないにもかかわらず、単に「離婚しているから」「別居しているから」「一方の親が拒否しているから」という理由だけで、親子関係が断たれてよいのでしょうか。
私は、そうは思いません。
必要なのは、親の都合中心の対応ではなく、こどもの意思・安全・教育・福祉を中心にした対応です。
● 共同親権時代に必要な3つの政策
民法改正により、日本も共同親権時代に入っていきます。しかし、法律が変わるだけでは現場は変わりません。
学校、行政、家庭支援の現場に、具体的なルールと仕組みがなければ、結局はこれまでと同じように、声の大きい親、同居している親、手続を握っている親の意向だけで物事が進んでしまう可能性があります。
共同養育手帳
両親が子育て情報を共有する文化をつくる
データ連携
行政の縦割りを超えてこどもを支える
学校ガイドライン
こどもが望めば両親と関われる学校現場へ
● ① 共同養育手帳
両親が子育て情報を共有する文化をつくる
まず必要なのが、共同養育手帳です。
これは、母子手帳のように、こどもの成長や生活、学校、医療、相談先、こどもの気持ちなどを記録し、両親が共有できる仕組みです。
離婚後も、こどもは成長し続けます。
誕生日、入学、進学、病気、悩み、夢、友人関係、将来の希望。こうした大切な情報が、一方の親にまったく届かない状態は、こどもにとっても大きな損失です。
- こどもの基本情報
- 成長記録
- 学校・園の情報
- 医療・健康情報
- 両親からのコメント
- こどもの希望や気持ちの記録
- 相談先一覧
- 共同養育計画
- 離婚後の親子交流の確認事項
大切なのは、親同士を無理に仲良くさせることではありません。
こどもの情報を、こどものために共有すること。これが共同養育の第一歩です。
● ② データ連携
行政の縦割りを超えて、こどもを一体的に支える
次に必要なのが、行政のデータ連携です。
現在は、こどもに関する情報がさまざまな部署に分かれています。
- 子育て支援
- 学校教育
- 福祉
- 相談窓口
- ひとり親支援
- DV・虐待対応
それぞれの部署が別々に情報を持ち、別々に対応しているため、こどもを中心にした支援が届きにくくなっています。
必要なのは、情報をむやみに共有することではありません。
こどもの利益を守るために、必要な人が、必要な範囲で、必要な情報を共有できる仕組みです。
行政の縦割りを超え、こども一人ひとりを継続的に支える体制をつくることが、これからの自治体には求められます。
● ③ 学校ガイドライン
こどもが望めば、両親と関われる学校現場へ
三つ目は、学校現場でのガイドラインです。
離婚後の親子関係で、学校は非常に重要な場所です。
なぜなら、学校はこどもの日常生活の中心であり、運動会、参観、懇談、進路相談、入学・転校手続など、親子関係に深く関わる場面が多いからです。
しかし現場では、対応に迷う学校も少なくありません。
- 別居親に情報を渡してよいのか
- 行事参加を認めてよいのか
- 同居親が反対している場合はどうするのか
- こどもの意思はどう確認するのか
- トラブルが起きたら誰が責任を負うのか
こうした判断を、学校の先生個人に任せてしまってはいけません。
必要なのは、教育委員会としての明確な方針です。
もちろん、安全配慮は必要です。DV・虐待・接近禁止命令などがある場合には、厳格な対応を行うべきです。
しかし、そうした事情がないにもかかわらず、学校が一方の親との関係を断ってしまうことは、こどもの利益に反する可能性があります。
学校は、親同士の紛争を解決する機関ではありません。しかし、こどもの学びと成長を守る機関です。
だからこそ、学校には、親の対立ではなく、こどもの利益を中心に判断する仕組みが必要です。
● こどもの人生は、制度で変わる
私は、離婚後の親子関係を「自己責任」や「家庭の問題」だけで終わらせてはいけないと考えています。
こどもは、親を選べません。離婚も、別居も、親同士の対立も、こどもが望んだものではありません。
だからこそ、社会と行政が、こどもの人生を守る責任を持つべきです。
- 共同養育手帳
- 行政のデータ連携
- 学校ガイドライン
- こどもの意思表明支援
- 親子交流を支える相談窓口
- DV・虐待事案への厳格な安全対応
こうした具体的な政策が必要です。
● 親の争いではなく、こどもの未来を守る社会へ
共同親権時代に必要なのは、単に「父母の権利」を議論することではありません。
本当に必要なのは、こどもが安心して、両親から愛情と支援を受けられる社会をつくることです。
離婚しても、親子は親子。別居しても、こどもにとって大切な親であることに変わりはありません。
もちろん、安全を脅かす事案には厳しく対応する。その一方で、具体的な危険性がないにもかかわらず、親子関係が一方的に断たれる社会であってはならない。
こどもの人生は、制度で変わります。そして、その制度をつくるのが政治の役割です。
私はこれからも、大東市から、こども中心の政策を進めてまいります。
共同親権時代にふさわしい、こども中心の自治体政策を実現していきます。
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離婚後の親子関係、学校対応、共同養育、こどもの意思を尊重する仕組みについて、皆さまのご意見をお聞かせください。
大東市議会議員 中村はるきは、こどもの最善の利益を中心に、現場で使える制度づくりを進めています。












